片方の水かきがないオオハクチョウさんの「キリちゃん」が2年連続で越冬しているお話です。
はじめに
2021年11月22日にDuck4の観察ポイントに片方の水かきを失っても戻って来られたオオハクチョウの「キリちゃん」は元気に過ごしています。そして、このキリちゃんですが、片方の水かきがないことで、他のケガをしていないハクチョウさんに比べかなりのハンディがあります。
例えば、歩くこと。陸に上がって食べること。また多くのハクチョウさんたちが集まる場所では、どうしても突っつかれたりしています。しかし、そのハンディを持ちながらも、羽をケガした滞在組のハクチョウさんたちのそばを生活の場として選んで越冬中です。
今日のDuck4ブログでは、ハンディを持ちながらも健常なハクチョウさんに負けずに生きているキリちゃんの日常についてのお話をします。
キリちゃんの日常
失った水かきを杖代わりにして歩く
歩くのは大変なキリちゃん浅瀬をとぼとぼを片足を引きずって歩きます。多くのハクチョウさんたちが集まっているところに飛んで来たキリちゃんは、浅瀬を水かきを失った片方の足を杖代わりにして引きずりながら歩いて行きました。
しかし、他の仔たちは自由に歩けるので、どうしても歩くのは遅く、時々、周りのハクチョウさんが追いまわされたり、突っつかれたりもします。
なので、キリちゃんは、ハクチョウさんたちが密集する浅瀬や陸上を歩くのは苦手のようです。
朝の挨拶をするキリちゃん
大橋付近で、3羽でいるオオハクチョウさんがいました。そのうち1羽がキリちゃん。Duck4が近づくと、大きな声で、「コ!」「コ!」とキリちゃんは話しかけてきました。
威嚇するときに発する「ウー!」という犬のような唸り声ではなかったので、優しくキリちゃんの声は、Duck4の耳には聞こえてきました。
おそらく、「ここにいるよ!」とでもキリちゃんは言っていたのかもしれません。
滞在組とも気心を知れた仲のキリちゃん
大橋には、滞在組の羽をケガしているオオハクチョウさん。ミルクちゃん、チンさん、アドちゃん、メイちゃん、ノンちゃん。そして、片方の水かきがないキリが集まって来ました。朝行くと、キリちゃんはよく滞在組と一緒にいるので、お互い気心を知れた仲のようです。それは、昨シーズンから続いています。
キリちゃんのお相手
キリちゃんに会いに行くと、必ずもう1羽くっついてオオハクチョウさんがいます。それは、昨シーズンもでした。おそらく、キリちゃんのパートナーではないか!?とDuck4は見ております。
片方の水かきがないキリちゃんは、浅瀬に行くのはとても苦手。なので、水位が深いところで、給餌をしています。
ただ、キリちゃんは食べることに夢中になっていると、そのパートナーらしき相手のハクチョウさんに、キリちゃんだけずるいという思いからでしょうか。キリちゃんを軽くクチバシでつんつんと突っつかれるのです。
キリちゃんへ心がけていること
キリちゃんは歩くのは苦手なので、Duck4は水辺。それも泳ぎやすいある程度、川の深さがあるところに誘導して給餌をしてあげています。片方の水かきがなくても、泳ぐのは全く問題のないキリちゃんなので、スイスイ近づいて来ます。
まとめ
片方の水かきがないキリちゃんは、今シーズンも戻って来てくれました。そして、滞在組のハクチョウさんのそばで越冬。また、パートナーらしきハクチョウさんもいるようです。
見守り対象のハクチョウさんなので、Duck4のことをわかってくれてキリちゃんは「朝の挨拶」をしてくれたのでしょうか。
片足の水かきがなく歩くのは大変ですが、泳げて、飛べるので、もうまもなく北帰行のためにDuck4の定点ポイントを離れて行くのでしょう。
片方の水かきがないというハンディを持ちながらも、力強く生きているオオハクチョウのキリちゃんにはすごいと思います。
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