2023年2月上旬~下旬のハクチョウさん越冬数の調査のお話をします!
はじめに
毎朝6時30分ごろから7時30分の1時間。下流から上流の1.5キロほどの定点ポイントでハクチョウさんをカウントするフィールド調査を行っているDuck4。主に、「越冬数」、「幼鳥率」、今シーズンから始めた「オオハクチョウさんとコハクチョウさんの割合」を記録しています。
その2023年2月上旬から下旬の越冬数調査で、次のようなことが分かりました。
結論を先に言うと、2023年2月中旬以降、急に暖かくなったため、ハクチョウさんたちの春の渡りが早くなったことでした。
2023年2月20日には、Duck4の定点ポイントではハクチョウさんの越冬数が100羽以下になったのでした。
一方、2022年2月シーズンは、2月下旬に寒波と積雪の影響で、越冬数が一時300羽を超えました。この年の春の渡りは、寒波の影響で遅れることになりました。
今回のDuck4ブログでは、なぜ、2022年2月シーズン、2023年2月シーズンでは越冬数に開きがあったのか。寒波と積雪、雨に影響された2023年2月シーズンのハクチョウさんの春の渡りが早まったお話をします。
急に暖かくなり2023年2月中旬には、ハクチョウさんの越冬数が100羽を切るようになりました!🦢
越冬数調査
2023年2月シーズン
積雪20センチを記録した【2月上旬】
2023年2月1日、2日とハクチョウさんの越冬数が、300羽台を超えていました。この時、まだ両日ともに、積雪を記録していました。
2月3日以降、積雪がなくなると、2月7日まで200羽台で推移。
2月8日、9日と、100羽台まで下がりました。
そして、2月10日に、積雪20センチを記録。
すると、また、ハクチョウさんの越冬数が、200羽を超えたのでした。
2023年2月上旬
⛄2月1日~2日まで積雪記録!
⛄2月10日積雪20センチ!
2023年2月上旬
🦢越冬数300羽超え(1日~2日)
🦢越冬数また200羽越え(10日)
雨を境に100羽台を切る【2月中旬】
2月10日に、20センチ降った大雪。
ハクチョウさんの越冬数ですが、2月11日、12日と200羽を超えていました。
しかし、2月13日以降100羽台に減りました。
そして、2月10日に降った大雪も、2月16日には、積雪ゼロになりました。
2月19日の雨の後。翌20日には、ハクチョウさんの越冬数100羽以下にまで減りました。
一般に、雨の降った朝は川が増水するので、朝早くからハクチョウさんたちは、餌場へとお出かけする傾向があります。
なので、翌日の結果も見てみないと、何とも言えないこともあります。
しかし、翌日も100羽を切っていたことから、この19日に雨を境に、春の渡りで離れて行った越冬していたハクチョウさんも多くいたようです。
2023年2月中旬
☔雨(2月19日)
🦢越冬数100羽切る(2月20日)
暖かくなり春の渡りで早く100羽を切った【2月下旬】
一時的に、ハクチョウさんの越冬数ですが、2月22日、23日と100羽台をマークしました。
しかし、その日以外は、100羽以下になるようになりました。
気温10度以上になることもあり、南風が吹き込む日もありました。昨シーズンよりも、早く春の渡りが始まったようです。
2023年2月下旬
🌡数日、最高気温10度になる
🦢24日以降、越冬数100羽切る
寒波と積雪の影響で300羽超えした【2022年2月下旬】のお話
「赤い折れ線グラフ」は、2022年2月下旬の日々のハクチョウさんの越冬数の推移になります。
特に、この折れ線グラフを注意して見てもらいたいのですが、2月23日。2月下旬としては過去最高の335羽を記録しました。
そして、2月22日、24日にも200羽台に達しています。
気象庁の過去の気象データを見てみると、2月20日より寒波が訪れ、21日、22日と1日の平均気温がマイナス1度。しかし、真冬日にはなりませんでした。
Duck4の定点ポイントでは、1年のうちでも、ここまで気温が下がることは、めったにありません。
また20日、21日、22日、23日と、4日連続で積雪を記録していました。
おそらく、寒波の影響で、南下したハクチョウさんたちが、またDuck4の定点ポイントに戻って来たことも、十分に考えられます。
2022年2月下旬の特徴
🌡数日、平均気温氷点下になる
⛄20日から4日間、積雪記録
🦢23日、越冬数300羽台になる
幼鳥率
幼鳥率が10%を超えていれば、繁殖地でハクチョウさんたちが繁殖に成功した年だと言われています。
幼鳥率10~15%【2023年2月シーズン】
その幼鳥率10%超えは、日によって変動もありますが、「青の折れ線グラフ」が、2023年2月シーズンも、幼鳥率10%~15%の範囲で収まっていました。
驚異的な幼鳥率20%超え【2022年2月シーズン】
一方、「赤の折れ線グラフ」が2022年2月シーズンの幼鳥率になります。こちらは、連日のように幼鳥率20%を超える驚異的な数値になっていました。
5羽以上の幼鳥を連れたハクチョウさん一家が複数、Duck4の定点ポイントで2022年2月シーズンには越冬していたから、このような高い幼鳥率になりました。
主な幼鳥さんたち【2023年2月シーズン】
越冬していたハクチョウさんの中で、唯一、5羽の幼鳥を連れたオオハクチョウさんのナミエちゃん&ユーちゃん一家の存在で、今シーズンも幼鳥率が10%超えを達成していました。
その他の家族として、幼鳥1羽を連れたスミスさん一家。毎年、ここで越冬しているオオハクチョウさん夫妻です。
2羽の幼鳥を連れたシングルペアレント一家。片親だけで、この2羽の子どもたちを育てています。
また、羽をケガしてしまったのですが、シングルペアレント一家と一緒に行動していたオオハクチョウのムーアちゃん。ここまで、羽をケガすると、春の渡りで北帰行は、難しいと思われます。
首が曲がっていて、独りで行動している迷子の幼鳥オオハクチョウのカーブちゃんです。とても、ヒトなっこい性格でもあります。
オオハクチョウとコハクチョウの割合
今シーズンより、オオハクチョウさんとコハクチョウさんの割合を出すことにしました。
ただ、コハクチョウさんの方が、朝寝坊なのか寝ている子もいるので、見分けがつかないこともあるので、数値にばらつきが生じることもありました。
そこで、ひと月平均のオオハクチョウさんとコハクチョウさんの数にしました。
Duck4の定点ポイントでは、2023年2月のオオハクチョウさんが77%。コハクチョウさんが23%でした。
これは、2023年1月のオオハクチョウさんとコハクチョウさんも、ほぼ同じパーセントになっていました。
そして、特に、下流域には、コハクチョウさんがいるのですが、早朝行くと、顔を羽に隠して寝ています。
そうなると、コハクチョウさん?オオハクチョウさん?と判別ができない時も正直あります。
なので、調査を行っていて、若干の数値にずれがあるのではないかと、Duck4は、ちょっと危惧しております。
まとめ
この数年。定点ポイントで越冬数調査をして、気づいたことがありました。
それは、寒波と積雪の影響によって、ハクチョウさんの越冬数が、増えることでした。
特に、2022年2月シーズンは、2月下旬になってハクチョウさんの越冬数が300羽を超えたからでした。
北帰行をしたものの、また戻って来たのか。それとも、南から北帰行中、Duck4の定点ポイントに立ち寄ったために、2月下旬にしては、記録的な多さになりました。
2023年2月シーズンは、1月下旬の10年に一度あるかどうかの大寒波。まだ積雪の影響で、2月上旬にはハクチョウさんの越冬数が300羽を超えた日もありました。
そのあと、2月10日に積雪20センチの大雪。この積雪のため、数日ほどハクチョウさんの飛来数が200羽を超えたのでした。
しかし、2月19日の雨を境に、いっきに、春の渡りが本格化。早くも2月中旬には、100羽を切ってしまいました。
この調査結果から、ハクチョウさんの越冬数の変化は、寒波と積雪に影響されていることに改めて気づかされたのでした。
その反対に、「雨」の日を境に、暖かな日が続くようになると、越冬数が減る傾向にもなります。
寒波と積雪があるとハクチョウさんの越冬数が増えますね!⛄雨が降り暖かくなると越冬数が減っていきますね!☔
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