2012年より傷病ハクチョウさんの見守り保護活動とフィールド調査を行っているDuck4です。
はじめに
Duck4は、羽をケガして飛べなくなった滞在組のハクチョウさんの見守りと保護活動を2012年より行っています。そして、今年は、その滞在組のハクチョウさんたちにとっては、大きな節目の年になりました。リーダーだったオオハクチョウさんの斑ちゃん。コハクチョウさんのティちゃんが旅立って行きました。その2羽と入れ替わるように、5月30日。オオハクチョウさんのメイちゃんが、ひょこり我々の前にあらわれ滞在組の一員として一緒に行動をしています。また11月中旬には、羽をケガしたオオハクチョウさんが1羽増えました。今、この仔に、ノンちゃんと名付けて、見守りと保護活動を始めたところです。
傷病ハクチョウさんの給餌
傷病鳥獣の給餌に関する考え方
宮城県(自然保護課)のHPには「宮城県における野鳥への給餌等について」次のように記載されていたので、皆さんに紹介しました。
本来、給餌行為は、傷病鳥獣の保護や稀少鳥獣の絶滅防止等の特別に保護管理が必要な場合に実施されるものです。
つまり、Duck4の定点ポイントにいる5羽のオオハクチョウさんは、羽をケガしているので、傷病鳥獣にあたります。よって、保護が必要であるとの判断で、傷病ハクチョウさんには定期的に給餌を行っています。
給餌行為は、傷病鳥獣の保護に限って認められているようです。
定点ポイントの5羽の傷病ハクチョウさん
現在、定点ポイントには、オオハクチョウさんのミルクちゃん。チンさん。アドちゃん。メイちゃんがいます。この仔たちのプロフィールは、Duck4ブログにも掲載していますので、そちらを参照してみてください。また、今年11月に羽をケガしてしまったノンちゃんがいます。このオオハクチョウさんのノンちゃんは、一緒に飛来してきたオオハクチョウさんにまだ混じっています。4羽の滞在組の輪には入っていませんが、現在5羽を保護の対象にしています。
市販のパンの給餌は考え物!?
こちらでも2017年までは、朝晩、傷病している滞在組のハクチョウさんたちに対して、スーパーで買ってきた市販のパンの給餌が毎日行われてきました。そのため、滞在組のハクチョウさんたちは、飢えることなく、生き続けてこられました。この地元の方のハクチョウ愛はすごいものがありました。
しかし、今も元気に生きているオオハクチョウさんのチンさんが、片足を引きずって歩くようになりました。このことをDuck4は、日本白鳥の会の研修会で発表しました。そしてチンさんの歩いている動画を見て獣医師さんが次のようにお話しされました。
「このチンさんは脚気にかかっているね!パンの給餌が原因だよ!」
チンさんは、太っていて、人間でいえば成人病にかかっていたことになります。その研修会の発表後。市販されている防腐剤とマーガリンの入ったパンを完全に止めました。
防腐剤や添加物が入っている市販の食パンはおすすめできません!!!
仲間のチンさんが食べ過ぎて「脚気」になったんだよ!
健康を考えた給餌の在り方
ニワトリの餌の配合飼料
獣医師さんのお話にもあり、ニワトリ用の配合飼料を与えるようにしました。幸いにも、ミルクちゃん、チンさん、アドちゃん、メイちゃんは食べてくれいます。栄養価も高いようで、滞在組のハクチョウさんたちも満足しているようです。
ニワトリさんの用の配合飼料は大好物だよ!
河川敷に自生している葛の葉っぱ
そして、ハクチョウさんたちの本来の食べ物は、河川敷に自生している草や葦の根っこ。また微生物などを食しているようです。特に、初夏から秋にかけては、河川敷に自生している「葛の葉っぱ」を与えています。メイちゃんをのぞくミルクちゃん、チンさん、アドちゃんは好物にしていて、いっきに10枚以上の葛の葉っぱを飲み込みます。
河川敷に自生している「葛の葉っぱ」は大好物だよ!
キャベツ、レンコン、コマツナもOK
晩秋から春にかけては、青物が不足します。そこで、キャベツ、もやし、レンコン、Duck4が育てたコマツナをお土産として持って行っています。特に、葛の葉っぱが枯れてしまう11月以降。5月下旬ごろまでは、これらの野菜をあたえています。ちなみに、昨シーズンよりコマツナは、Duck4が自家製栽培を行っています。もちろん、無農薬なので、安心、安全な傷病の滞在組のハクチョウさんたちの食べ物です。
あひる🦆さんはコマツナが大好物なんだよ!
玄米はOK!白米は?
殻付きのおコメ、玄米もOKです。ただ白米は油濃いので、白米はおすすめできません。白米は控えるようにしてください。こちらでも、玄米は与えられています。
白米はあまりお薦めできないよ!
玄米、殻付きのコメはOK!
自家製パンの作り方
ただし、どうしたも、この青物を食べない傷病ハクチョウさんの場合は、無添加で防腐剤やマーガリンが入っていない「自家製パン」を与えています。この自家製パンは、Duck4も毎日食べています。その作り方は、とても簡単。強力粉200グラム。水150CC。ドライイースト小さじ1。砂糖小さじ1。塩小さじ1を混ぜて、発酵させます。そのあと、炊飯器で炊飯モードで炊くと50分ほどで完成します。
特に、まだ、信頼関係が気づけいていないオオハクチョウさんのノンちゃん。瀕死の重傷を負い9月に旅立っていたコハクチョウさんのティちゃんには、食べやすいように、Duck4自家製のパンを与えていました。
食べないときには、添加物なしの自家製パンならば、ありかも!
まとめ
給餌には賛成。反対の意見があります。ただ、羽をケガして飛べなくなってしまった滞在組のハクチョウさんたちは、「給餌は、傷病鳥獣の保護」に該当するので、Duck4は、保護活動の一環として行っております。
今後もDuck4ブログをよろしくお願いしますね!
オオハクチョウさんのチンさんの写真🦢
コメント
私も同じ観点から給餌を行って来ました。しかしこの季節、元気な飛来組にばかり食べられてしまいますけどね💦
パンは脚気になること、換羽でビタミンが欠乏することなどは八木山動物公園で教わりましたね。
しかし、わかばちゃんはすでに、配合飼料❌、野菜❌、葛❌であり、偏食が激しく本当に苦労しました。
今の場所では、夏は田んぼの稲や草を自分で食べ、今は青米をもらっているので、おっしゃるように、前よりずっと体が締まって見えるようになりました。
人と同じで好き嫌いもありますが、なんとか最善を考えてじっくり育てていきたいと思いますね。
ういさんへ
こんちには!
県のHPにあるように「給餌は、傷病鳥獣の保護はOK」と言っていることから、
羽をケガしている滞在組のハクチョウさんには、行っています!
この宮城県(自然保護課)のHPのことは、日本白鳥の会の研修会で発表したことがありました!
そのときに、会員さんの方が質問され、メモされていたので関心を持たれていたようでした!
また、チンさんの脚気の件は、獣医師さんから教えれていただきました!
ハクチョウさんも環境によって好き嫌いはあるようですね!
葛の葉っぱ、キャベツなどの青物OKなのがミルクちゃん、チンさん、アドちゃんですが、
メイちゃんは全く受け付けませんね!🦢
配合飼料は、4羽の滞在組のハクチョウさんはOKですが!🦢🦆
傷病ハクチョウさんの保護活動については、
継続的にブログ記事していき、将来的には、ひとつのカテゴリーとして、
まとめていくつもです!🦆