ハクチョウさんの見守り保護活動。フィールド調査をしていて、渡りのハクチョウさんたちの餌についてわかったことをお話しします。
はじめに
普段、ハクチョウさんたちは、何を食べているのだろうか?その答えを知るために、餌を食べいるところを写真に撮影してDuck4は記録してきました。今日のDuck4ブログでは、わたりのハクチョウさんたちに限定して餌の話をします。渡りのハクチョウさんたちは、川では、「葦の根っこ」。水中の「藻」。岸に生えている「雑草」。水中にいる「微生物」。なんかを観察していると、食べているようです。日中の餌場の田んぼでは、「落穂」「ひこばえ」「イネの根っこ」「雑草」であると考えております。
渡りのハクチョウさんたちの餌の話だよ!
渡りのハクチョウさんの餌
渡りのハクチョウさんたちの一日の日課
定点ポイントにいる渡りのハクチョウさんたちは、塒の川で、まだ薄暗い朝なのに行動をはじめています。その時間帯は、時季によっても違いますが、渡って来たばかりの10月下旬から11月下旬ごろは、薄暗いうちから行動しているようです。
しかし、これが厳冬期になり、川が凍るほどの寒さになると、日が昇っても寝ているハクチョウさんもいます。そのため、塒から、餌場の田んぼに出かける時間も、11月ごろと1月ごろでは違います。
11月ごろだと朝7時前に、餌場へとお出かけしていきます。厳冬期の1月になると、日の出の時間も遅いので、朝8時頃にピークになります。そして、日中は、田んぼの餌場から、休憩のため塒に戻ってきたり、また、餌場の田んぼにお出かけしたりの繰り返しをして1日を過ごします。夕方、日没直後に渡りのハクチョウさんたちは、塒の川へと戻って来ます。
ねぐらの川でのハクチョウさんの餌
川からでも、容易に餌が食べられる場所をハクチョウさんたちは、わかっていています。ハクチョウさんたちは、川岸にクチバシを伸ばして何かを突っついて食べています。おそらく、川の中に頭を突っ込んで、自生している葦や草の「根っこ」「藻」などをつっいていたりもします。また、両足で水をかき混ぜて、拡散させてから、顔を突っ込んで食べていることもあります。いつも何を食べているのか?不思議にDuck4は、渡りのハクチョウさんたちの仕草を観察しています。これは、もしかしたら、「微生物」を食べているのかもしれません。また、岸に上がって雑草を食べていることもあります。これが渡りのハクチョウさんたちが、早朝によく行っている朝食シーンです。
塒の川では、「雑草」「根っこ」「藻」「微生物」なんかを食べているよ!
餌場の田んぼでの渡りのハクチョウさんの餌
早朝。11月ごろだと7時頃になると、10羽ほどの群れ。もしくは家族単位で、塒を一斉に飛び立って行きます。その行きは、田んぼです。ハクチョウさんたちは、稲刈りが終わった後の「落穂」を食べているといことを書かれている本を読んだことがありました。
そこで、農家さんに「田んぼには落穂がたくさん落ちていますか?」と聞いたことがありました。すると、「今のコンバインは、性能が良くなっているので、田んぼに落ちるのは少ないよ!」と農家さんはお話されていました。なので、毎日、田んぼに出かけて落穂だけ食べているとは限らないのかもしれません。
また、田んぼで観察していると、枯れたイネのそばをクチバシで突っついているハクチョウさんがいました。ということは、稲刈りの後にも、新芽が生えてきているので、その「ひこばえ」を食べていることも考えられます。
特に、渡ってきたばかりのハクチョウさんの中に、頭が赤茶けたハクチョウさんを見かけます。おそらく、中継地の田んぼで、泥んこになった田んぼで餌を探しているときに、頭を泥の中に突っ込んで餌を探していたときに、付着したものと考えられます。川の塒でも、根っこを食べているところを見たことがあるので、田んぼでも地面に張っているイネの「根っこ」なんかを食べているのかもしれません。また、雑草も田んぼには生えているので、それを食べていることでしょう。
田んぼでは「落穂」「ひこばえ」「イネの根っこ」なんかを食べていると思うよ!
渡りのハクチョウさんたちの北海道での餌場は牧場
ところで、春に、北海道稚内市にある大沼にフィールド調査と称して、ハクチョウさんたちに会いに行ったことがありました。その稚内市にある大沼は、日本最北の中継地。秋の渡りと春の渡りにハクチョウさんたちが立ち寄る中継地です。その大沼の周りは、牧草地があり、渡りのハクチョウさんたちは、その牧場を餌場にしています。塒の大沼から飛び立ったハクチョウさんたちが、牧場に下りて草をついばんでいるところをよく見かけます。特に、春のハクチョウさんたちの渡りは、雪が融けで、緑の地面が見え始めるところなので、新芽でおいしいはず。どこか、厳冬期で出会った渡りのオオハクチョウさんたちよりも、体が大きいように見えたのも気のせいででしょうか。
しかし、東北地方では渡りのハクチョウさんたちの食害の話は聞いたことがありません。ただ、北海道の道北では、ちょうどハクチョウさんたちの渡りと牧場の新芽も伸び始める時期が重なります、なので、酪農家さんを牛のために与えるはずの牧草が食べられるので困っているそうです。そこで、食害を減らすために、稚内市の大沼では、ハクチョウさんに給餌を行っています。
春の渡りでは、北海道では新芽の牧草を食べているよ!
まとめ
渡りのハクチョウさんたちの餌は、Duck4の定点ポイントでは、日中、田んぼに出かけて、「落穂」「ひこばえ」「イネの根っこ」「雑草」などを食べているようです。また、塒の河川敷でも「葦の根っこ」「藻」「雑草」「微生物」なんかを食べているのかもしれません。
「落穂」「ひこばえ」「イネの根っこ」「雑草」「葦の根っこ」「藻」「微生物」を食べているところを見たことがありました。
これからもDuck4ブログ🦆をよろしくお願いします!
コメント
宮城の食害といえば、伊豆沼が数年前から問題になっていたようですね。伊豆沼は低い場所にあるので、ハクチョウさんが田んぼに移動しやすく、傷病ハクチョウさんを全面に受け入れていた時に周りの農家の方が手を焼いたそうです。
今は増えすぎた傷病ハクチョウさんは江合川に放たれるそうです。川が摺鉢形のため、ハクチョウさんが田んぼに出れない一方で川が長く、食べ物や休む場所が見つかりやすいからのようですね。
ういさんへ
こんばんは!
食害の影響で、宮城県では、傷病ハクチョウさんたちは川に放されているようですね!
ただ、最近、河川敷の改修工事が行われているので、植物性の餌がへってしまうのではないか、
とduck4は心配していますね!
河川敷では、ハクチョウさんたちが食べているものを調べたことがありましたが、
冬は、あまり糞が落ちていないので、食べ物が想像できないでいますね!🦢