今日のDuck4ブログでは、飛来数を公表している稚内市大沼野鳥観察館HP、浜頓別町HP「2020年秋~2021年春 白鳥飛来数」を参考にグラフを作成して、飛来ハクチョウのピーク、最高気温の上昇での飛来数の変化のお話をします。
はじめに
日本・最北のハクチョウさんたちの中継地。稚内市にある大沼。この大沼ですが、2021年「春の渡り」では、ピーク時の4月中旬から下旬には3700羽ほどがが立ち寄りました。そして、5月16日。9羽を最後に「春の渡り」は終了したようです。
話は変わりますが、Duck4の定点ポイントでの飛来のピークは1月上旬~下旬。最後までいたハクチョウさんが4月中旬なので、内地よりも稚内大沼のピークは3か月遅れ。最後までいたハクチョウさんは1か月遅れ。ハクチョウさんたちの春の渡りは、ゆっくりであることがわかるかと思います。
さて本題の稚内大沼の話に戻しますが、「2021年春の渡り」についての飛来数を公表しているのでそれを元に「【2021年春】大沼🦢飛来数」「【2021年春】大沼🦢飛来数&最高気温」「【2021年春】大沼&クッチャロ湖🦢飛来数」のグラフをDuck4は作成してみました。
結論を先に言うと、グラフ「【2021年春】大沼🦢飛来数」から読み取れたのが、稚内大沼のハクチョウさんたちの春の渡りは、4月中旬から下旬にピークを迎えていることです。
それは、稚内大沼よりも60キロ南にあるラムサール条約締結の浜頓別町クッチャロ湖でも、やはり飛来のピークが4月中旬から下旬であることが、町のHPで公表している飛来数を元に作成したグラフ「【2021年春】大沼&クッチャロ湖🦢飛来数」の両地点比較からもわかりました。
またグラフ「【2021年春】大沼🦢飛来数&最高気温」ある一定の最高気温を越えると飛来数も減り出し、稚内でサクラが開花後。5月8日から9日後には完全にハクチョウさんたちがいなくなることでした。
今日のDuck4ブログでは、公表されたハクチョウさんの飛来数をもとに「稚内大沼の春の渡り」の特徴について3つのグラフを参考にお話をします。
(稚内市大沼)
大沼のハクチョウさん2021年の春の渡りのピークは4月中旬~下旬でした。
北限中継地の稚内・大沼
日本、最北端の大沼。ここは、「秋の渡り」「春の渡り」のハクチョウさんたちの「中継地」です。そして、中継地と言うことは、「真冬にはハクチョウさんはいるの!?」という疑問を持たれる方もいるかもしれません。答えは、Noです。
大沼が完全に結氷するので、ハクチョウさんがいなくなります。なので、ハクチョウさんたちを目の前で観察できるバードハウスも3月25日までは休館になるようです。
春の渡りのピークは4月中旬~下旬
バードハウスでは、3月25日より開館。それまでは雪に覆われていたことで休館していました。ちなみに、気象庁が発表した稚内での最終積雪日は3月30日でした。
ところで、「稚内・大沼の春の渡り」は、3月25日にはハクチョウ4羽が確認。4月1日には、18羽だった飛来数。4月6日には、127羽。4月12日には、1051羽。4月16日には、2358羽。4月18日には、3752羽になりました。2021年春の渡りのピークは、4月18日でした。
その後、4月22日(3583羽)。4月23日(3533羽)と両日には、3500羽に達しましたが、それ以降はは減り始めました。最後に1000羽台になったのが5月2日。最後に100羽台になったのが5月11日。5月16日(9羽)を最後に、北限中継地の大沼へのハクチョウさんの飛来はありませんでした。
大沼では5月16日(9羽)を最後にハクチョウさんの姿はないようです。
飛来数と気温の関係
大沼バードハウスでハクチョウさん飛来数調査を始めた3月25日から最後にいた5月16日までの飛来数と最高気温の推移をグラフにしたものです。
ちなみに、稚内のサクラの開花日は5月8日。ハクチョウさんが172羽。最高気温が14.6度でした。
ところで、積雪がなくなり最高気温の値が10度まで上がるようになった3月下旬から4月中旬までは1000羽以下推移。しかし、最高気温が日によって14度まで上がるようになった4月中旬~下旬には、飛来数1000羽越え。またこの期間に春の渡りのピークを迎えています。
そして、最高気温が14度以上に上昇回数が多くなり、サクラが開花した後は、ハクチョウさんたちも大沼を去って行ってたのです。
最高気温が上昇するにつれて飛来数も増え、最高気温が15度以上になると飛来数も減り始め、サクラの開花宣言5月8日から8日後には大沼からハクチョウさんがいなくなりました。
中継地【大沼】と越冬地【クッチャロ湖】飛来数比較
クッチャロ湖は、稚内市大沼よりも60キロ南下したところにある浜頓別町にある越冬地です。この大沼とクッチャロ湖ですが、4月以降。南で越冬していた多くのハクチョウさんたちも、立ち寄ちよるようになってきました。
4月下旬がクッチャロ湖のピーク
ところで、赤折れ線グラフは、浜頓別町のクッチャロ湖のものです。4月21日(7339羽)。4月23日(7321羽)と7000羽台にハクチョウさんの飛来数が達しております。そのクッチャロ湖の最終日が5月11日(14羽)でした。
4月中旬~下旬が大沼のピーク
また青折れ線グラフは、稚内市大沼のものになります。大沼のピークは4月18日(3752羽)。その後も4月22日(3583羽)。4月23日(3533羽)とハクチョウさんの飛来数が3500羽台には達したのです。
クッチャロ湖から大沼へ移動
このグラフからは、ピーク時の4月中旬から下旬にかけて南にあるクッチャロ湖の飛来数が減ると、大沼の方が若干増える日もありました。
例えば4月18日の両地点での飛来数は、大沼では3700羽まで増えているのに対して、クッチャロ湖では4900羽まで減っていたのです。
もしかしたら、一部のハクチョウさんは、南のクッチャロ湖に立ち寄ったあと、北限の中継地である大沼に移動したことも十分に考えられるのかもしれません。
春の渡りでクッチャロ湖に立ち寄ったハクチョウさんの一部が、大沼でやって来て一休みしているのかもしれません。
まとめ
2021年春の渡りでは、大沼への飛来ハクチョウさんたちのピークは4月中旬~下旬であったことが、稚内市大沼野鳥観察館の飛来数調査からわかりました。
そして、気象庁が発表する稚内地方の気温から見てみると最高気温が14度以上に上昇。その回数が増えるにしてがって飛来数も少なくなり、サクラが開花後。数日後にはハクチョウさんたちは大沼からいなくなっています。
大沼とクッチャロ湖を比較すると飛来数には開きがあるものの、ピークは4月中旬~下旬であることが2地点の比較でわかりました。
(参考HP)
稚内市大沼野鳥観察館HP
浜頓別町HP「2020年秋~2021年春 白鳥飛来数」
稚内プレス「天北緑地のサクラ開花 平年より6日早く」(2021年5月8日)
大沼、クッチャロ湖のハクチョウさん春の渡りのピークは4月中旬~下旬。稚内でサクラが開花した8日後には大沼からハクチョウさんたちはいなくなりました。
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