昨シーズン同様に今シーズンも、1月上旬はハクチョウさんの飛来数が増えてきました。Duck4ブログでは、「積雪」(仙台、古川、北上)と定点ポイントのハクチョウさんの「飛来数」には関係があるのではないか?というのが、今日のDuck4ブログのテーマになります。
はじめに
今シーズン。Duck4の定点ポイントでは、幼鳥率、飛来数とも過去に記録がないほど高くなっています。そして、2022年1月6日には、飛来数としては過去最高。504羽のハクチョウさんを記録しました。例年、最高でも200羽前後ですから、その数の多さは驚異的。なぜ、今シーズンのハクチョウさんの飛来数が1月上旬にピークを迎えているのでしょうか?
結論を先に言うと、ここよりも北のハクチョウさんたちの越冬地での「積雪」が影響しているのではないか。とDuck4は考えております。
そこで、今日のDuck4ブログでは、今シーズン2022年1月上旬(1月1日~10日)までの越冬数。幼鳥率。昨シーズン2021年1月上旬(1月1日~10日)までの越冬数。幼鳥率の比較。
また、Duck4の定点ポイントとしている仙台の積雪。宮城県大崎市古川の積雪。岩手県のハクチョウさんの越冬地になっている北上市の積雪を比較して、北の越冬地の「積雪」も影響していたのではないか。ということを、今日のDuck4ブログでは、「飛来数」「積雪」を参考にお話をします。
2022年1月6日。定点ポイントで過去最高のハクチョウさんの飛来数504羽を記録したよ!すごすぎる数の飛来組ハクチョウさんたちがいたよ!
昨年・今年のハクチョウさんの飛来数・幼鳥率の傾向
過去最高504羽のハクチョウさんを記録した2022年1月上旬
「青い折れ線グラフ」が2022年1月1日~10日までの日々のDuck4の定点ポイントの飛来数になります。特に、1月1日から1月6日にかけて、いっきに200羽以上増えました。そして、1月6日には、Duck4がここでハクチョウさんの観測を始めて過去最高。504羽のハクチョウさんたちが飛来していました。その後、1月6日の504羽をピークに減少して1月10日には、329羽になりました。
右肩上がりで飛来数が伸びた2021年1月上旬
「赤い折れ線グラフ」は、2021年1月上旬(1月1日~10日)までの日々のハクチョウさんの飛来数になります。今シーズンよりも少なかったですが、1月1日より右肩上がりで上昇して、1月10日にはハクチョウさんが192羽となったのでした。
ほぼ20%台キープした2022年1月上旬の幼鳥率
「青い折れ線グラフ」は、2022年1月上旬(1月1日~10日)まで日々の幼鳥率の推移になっています。3日ほど10%台になりましたがほぼ20%台をキープ。10%を越えれば幼鳥率が高いと一般的には言われているようですが、今シーズンは、とても高い値になっています。ここまで幼鳥率が高いシーズンは、Duck4がここでフィールド調査をしていて初めてのことです。
10%台以下の幼鳥率の2021年1月上旬
「赤い折れ線グラフ」は、2021年1月上旬(1月1日~10日)の日々の幼鳥率の推移になります。昨シーズンは、1月9日に、幼鳥率10%を記録したものの、あとの9日間は幼鳥率10%以下とかなり低い値になっていました。
そして、幼鳥を連れた顔見知りのオオハクチョウ家族と言えば、毎年ここで越冬しているスミスさん一家が1羽の幼鳥を連れていました。
昨シーズンは、オオハクチョウの子どもがうちだけの日もあったなあ!
でも、今シーズン、うちは幼鳥を連れてこれなかったけどね!
幼鳥率が20%台なので、他の家族は幼鳥が多いシーズンのようね!
昨年・今年の積雪と飛来数の関係
2022年1月上旬の積雪4日間
積雪に関しては、Duck4の定点ポイントの仙台。仙台よりも北に位置している大崎平野が広がっている古川。2020年2月に日本白鳥の会の研修会が開催された岩手県北上市の3地点を比較してみることにしました。
仙台の積雪は4日間のみ
「青い折れ線グラフ」は、仙台の積雪になります。積雪があったのは、1月1日、2日、4日、5日のみでした。過去最高の504羽を記録した1月6日の仙台の積雪は、0センチになりました。
古川の積雪は10日連続
「赤い折れ線グラフ」は、古川の積雪になります。古川は仙台よりも北30キロ地点にあり、ラムサール条約に締結された蕪栗沼もありガン、カモ、ハクチョウ類の越冬地の一つになっています。ここでは、1月1日~10日までの間には、ほぼ毎日、積雪を記録しています。
岩手県北上市の10日連続約20センチの積雪
「黄緑色の折れ線グラフ」は、岩手県北上市の積雪になります。こちらは、10日間ともに20センチの積雪を記録していました。寒くて、雪深いことがこのグラフからもわかるかと思われます。
今シーズンも、仙台でもそこそこ雪が降っているよね!
2021年1月上旬の積雪8日間
8日間連続積雪の仙台
「青い折れ線グラフ」は仙台の積雪になります。この2021年1月は正月から寒波が到来。仙台ではほとんど見られないガン類の群れがDuck4の定点ポイントも通過して行ったほどです。太平洋側であまり雪が積もらない仙台でも、1月1日~8日まで積雪を記録しています。
10日連続14センチ以上の積雪の古川
「赤い折れ線グラフ」は、古川の積雪になります。今シーズンと積雪量を比較してみると、約1.5倍ほどになっています。
10日連続で28センチ以上の積雪の北上
「黄緑色の折れ線グラフ」は、岩手県北上市の積雪になります。今シーズンと積雪量を比較してみると、古川同様に、北上市も1.5倍ほど多くなっていました。
昨シーズンは、とても寒かったよね!1月上旬は8日も積雪があったよ!
まとめ
2022年1月6日。Duck4がここでハクチョウさんの飛来数の調査を始めて、504羽と過去最高の記録になりました。
それには、ここよりも北のハクチョウさんの越冬地での「積雪」も影響したのではないかとDuck4は考えております。
Duck4のフィールドである仙台は、太平洋側なので冬にはあまり雪が降らず根雪になることはほとんどありません。冬晴れと北風が強く吹く地域です。ただ2022年1月上旬、2021年1月上旬ともに、仙台よりも北の地域。大崎市古川。岩手県北上市では、10日間とも積雪を記録していました。
今回は触れませんでしたが、Duck4の定点ポイントの周辺には、塒から直線距離にして1.5キロ~2キロ付近には、田んぼや畑も広がっており、越冬としているハクチョウさんたちの餌場にもなっています。餌場が近く塒の川も河川敷の土砂を取り除く工事で川幅も広くなりました。そんな環境がハクチョウさんたちの越冬地で好まれて過去最高記録になったのかもしれません。
そして、ハクチョウさんたちにとっては、沼や川が凍り。餌場である田んぼや畑が雪で覆われていると餌を探すのにも大変になるはず。雪が少ない南の越冬地に移動するのも道理であるなのかもしれません。
今シーズンの2022年。飛来数は過去最高を記録しましたが、昨シーズン2021年同様に、北の越冬地で積雪があったことで、1月上旬にハクチョウさんの越冬数が増えたと、Duck4は考えたのであります。
Duck4の定点ポイントで積雪が0センチになっても、北の越冬地で積雪があると、多くのハクチョウさんたちが飛来し塒にするようです。
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