片方の水かきがないオオハクチョウのキリちゃんが、今シーズンも4年連続でDuck4の定点ポイントに戻ってきたお話をします。
はじめに
片方の水かきがないオオハクチョウの「キリちゃん」をご存じですか。
2020年度シーズン、Duck4の定点ポイントで越冬してたキリちゃん。2月下旬ごろまでいたのですが、それ以降、姿を消しました。飛べる仔だったので、春の渡りで北へと旅立って行ってしまいました。
しかし、「あの片方の水かきがないオオハクチョウのキリちゃんが、また、戻って来られるのか」と。 いや、「戻って来て欲しい」とDuck4は強く願っていました。
すると、なんと、秋の渡りで、キリちゃんは、Duck4の定点ポイントに戻って来ていたのです。2021年11月22日に、滞在組のハクチョウさんたちに混じってキリちゃんはいたのでした。2022年3月下旬に、春の渡りのためDuck4の定点ポイントを離れて行きました。
2022年11月14日に、秋の渡りのためDuck4の定点ポイントにキリちゃんは、戻って来たのでした。
そして、今シーズンは、2023年12月22日朝に、キリちゃんが戻っていたことを確認できました。
今日のDuck4ブログでは、片方の水かきがなくても、繁殖地から越冬地のDuck4の定点ポイントを選んで戻って来てくれたキリちゃんのお話をします。
片方の水かきがないオオハクチョウのキリちゃん
キリちゃんってどんなオオハクチョウさん
オオハクチョウのキリちゃんは片方の水かきがありません。羽をケガしていないので全く飛ぶのは問題ありません。Duck4のところまで飛んで来ることも何度もあり、その雄姿を撮影することにも成功しています。
ただ、歩くのは片方の水かきがないので当然大変そう。立ち上がる時には、一旦お腹をついて、失った水かきの足を杖代わりにして、体を支えながら歩いていました。
どうしても、歩かなければならないときには、羽をバタバタさせて遠心力を使って前に進んでいました。
そんなキリちゃんにはパートナーらしきオオハクチョウさんもいました。
そして、2021年2月22日を最後に、Duck4の定点ポイントを「春の渡り」のため離れて行きました。
キリちゃんは飛べますが、歩くときには大変。長距離を歩いて移動するときには羽をバタバタさせて遠心力つけて前に進むようにしています。
2021年11月22日朝 キリちゃんを確認
2021年11月22日朝。滞在組の中に1羽混じってオオハクチョウさんが泳いでいました。そのオオハクチョウさんは、Duck4のそばに近づいて来ました。なにげに観察していたのですが、どうも、泳ぎ方が独特。脚が気になるので、見てみました。すると片方の水かきがありません。
この仔、昨シーズンもDuck4の定点ポイントに来ていたあのキリちゃん!?ではないかと思いました。やはり、クチバシの模様。片足がないオオハクチョウさん。結構、ヒト慣れしていて近づくこと。このことから、キリちゃんだとわかりました。
昨シーズンは、もう1羽と一緒に行動していました。しかし、今朝は、独りでいました。片方の水かきがないハンディを持っているので、今シーズンも再開できるのかと案じていました。
こうやって無事にキリちゃんに再会でき、Duck4は本当にうれしいです。
2021年11月22日。キリちゃんがDuck4の定点ポイントに戻って来てくれました!
2022年11月14日朝 3年連続で戻るキリちゃん
2022年11月14日朝、いつものようにDuck4は定点ポイントでフィールド調査中のこと。目の前に、2羽のオオハクチョウさんが私たちの前に舞い降りてきました。うち1羽は、水たまりのそばの浅瀬に下りました。
そして、その浅瀬に舞い降りて来たオオハクチョウさんは、リラックスを図りたかったのか、顔のあたりを水かきで掻き掻き始めました。しかし、Duck4がそのオオハクチョウさんを見ていて、水かきに違和感を覚えたのでした。
片方の水かきがないのです。
この仔。もしかしたらもしかすると、2021年シーズンもここで越冬したキリちゃんではないかと思いました。過去のブログを見直して、それは確信になりました。
水かきのない足を杖代わりにして歩くキリちゃん。スミスさん一家の成鳥した子どもあいちゃんとエリザベスちゃんと一緒の日に、3月下旬にここを離れたキリちゃんだったのでした。
いや、今シーズンも戻って来てくれて、Duck4はとても嬉しく感じました。あの片方の水かきがないハンディを持ちながらも生き、こうやってここを選んでくれたことにでした。
ただ、キリちゃんには一緒に行動していたパートナーらしくオオハクチョウさんがいました。しかし、今シーズンは、パートナーの姿がありません。もしかしたら、キリちゃんは、シングルの独り身のようです。
2022年11月14日朝。キリちゃんがDuck4の目の前に舞い降りてきました。3年連続でキリちゃんは戻って来てくれました。
2023年12月22日朝 4年連続で戻るキリちゃん
2023年12月22日。メイちゃんが鼻の穴が凍るような寒い朝のこと。ミルクちゃん、チンさん、アドちゃん、メイちゃんがいた大橋の下に、ぽっちゃりした体形のオオハクチョウさんがやって来ました。
そして、他の飛来組が来ると、「コォ!コォ!」と威嚇するような大きな声をあげたぽっちゃり系のオオハクチョウさん。よく見ると、そのオオハクチョウさんには、水かきがありませんでした。
そこで、キリちゃんだとわかりました。Duck4が知る限りキリちゃんは4年連続で戻って来たのです。
白鳥さんをこよなく愛する地元の方の話によると、12月21日にスミスさん一家の子どもで満4歳になったあいちゃんも戻って来たとのこと。
ということは、キリちゃんも一緒にあいちゃんとやって来たのかもしれません。
(2023年12月26日撮影のキリちゃん🦢)
2023年12月22日朝。キリちゃんは4年連続で戻って来ていました!ちなみにスミスさん一家の子どもで4歳になったあいちゃんが21日に戻っていたので、一緒にキリちゃんも戻って来たのかもしれません!🦢
まとめ
片方の水かきがないオオハクチョウさんのキリちゃん。あの足なので、今シーズンは、帰って来られるのか。とてもとても案じていました。
2021年11月22日朝。滞在組のハクチョウさんたちに混じってキリちゃんは泳いでいました。ここに戻れることも奇跡。
また、奇跡のような出会いがありました。2022年11月14日朝。2023年12月22日朝。キリちゃんは、Duck4の定点ポイントに4年連続で戻って来てくれたのでした。
こうやって、またここにキリちゃんが戻って来てくれたことがとても嬉しいです。
今シーズンもまた、キリちゃんを温かく見守っていける喜びをDuck4は感じております。
今シーズンもキリちゃんが戻って来てくれてとても嬉しいかったのです。この冬は温かくキリちゃんを見守っていきたいと思っております。
投稿履歴🖊
2021年12月11日に投稿した記事をリライトしております。
2022年12月30日リライト
2023年12月27日リライト
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